新規事業の開発や、社内ベンチャーを立ち上げるように言われたけれど、一体何からやればいいかわからない……
いざ社内ベンチャーをしようとして、このような悩みを持つ人は多いものです。
そこで、この記事ではどうすれば効率よく社内ベンチャーが立ち上げられるのか知りたいという人のために、社内ベンチャーの立ち上げ方法の第一歩を紹介します。
まずは「目的」を明確にする
社内ベンチャーを立ち上げる際に、必要なのが「目的」です。
ここでは、目的がなぜ必要なのかについて解説します。
目的によってやるべきことは違う
新規事業の開発にしても社内ベンチャーにしても、まず初めに把握しておくべきなのが「目的」です。
何を目的に事業を立ち上げるのか決めなけば、事業のゴールも、それに対してやるべきことも見えなくなります。
たとえば、社内ベンチャーを立ち上げる目的として、
- 新しい収益の柱を育てたい
- 新規客層を獲得するための軸となる商品作り
- ずっと夢だった事業の立ち上げ
以上のような理由が挙げられます。
新規事業は、まっさらな状態から始められる自由度の高いものなだけに、悩みを抱えやすいものです。
目標とする結果までの道標を得るためにも、まずは目的を明確にしましょう。
目的がいくつかある場合は、必ず優先順位を決める
新規事業や社内ベンチャーを立ち上げるにあたり、目的は非常に大事です。
とはいえ、目的が一つだけという事業ばかりではありませんし、複数の目的があってどれから手をつければいいかわからないという場合もあるでしょう。
そのように目的が複数ある場合は、目的の優先順位を設けましょう。
何を主目的として動くのか、ほかの目的の優先順位はどのくらいなのかが分かれば、迷うことなく事業に着手できるようになります。
目的実現に向けて、定量的な目標を設定しましょう(SMARTで考えることがおすすめ)
目的を実現させるためには、どのようなプロセスを辿って行くか、どのような結果を得たいのかが重要になってきます。
しかし、「売上を高める」といった漠然とした目的だけでは、目的までのロードマップは描けません。
この場合、事業に着手する際の定量的な目標設定をすると、毎日のタスクや意識すべきこと、目的達成のために必要な行動などが分かるようになります。
そんな、定量的な目標設定をするために有効なのが「SMART」という考え方です。
SMARTとは、目標設定のために必要な5つの要素から成り立つ枠組みのこと。
それでは、SMARTの概要について解説します。
Specific(具体的に)
目標を設定する際に重要なのが、目標を具体的に立てることです。
人によって捉え方が異なるような目標設定をしてしまうと、結果の精度に大きな違いが生まれてしまいます。
たとえば、「新規取引先を獲得する」というぼやけた目標よりも「新規取引先をひと月〇〇件獲得する」といったように、具体的な数値目標を立てれば誰が見ても一目で分かるようになります。
Measurable(測定可能な)
具体的な目標を立てたとしても、計測可能なものでなければ、目標に対しての進捗は測れません。
そのため、目標を立てる際は達成度を上司と本人が分かるよう、定量的に測定可能なものにしましょう。
Achievable(達成可能な)
目標を設定しても、難易度が高すぎたりそもそも不可能な数値だったりすると、モチベーションは維持できません。
手を伸ばせばギリギリ届くような、これまでできていたことより少し踏み込んだ目標設定が望ましいでしょう。
目標に対して夢物語のようなものではなく、現実的でやる気を引き出せるものにするのがおすすめです。
Related(経営目標に関連した)
目標を立てる場合、会社や事業チームの方針に沿ったものを立てましょう。
方針とかけ離れた目標を立ててしまうと、足並みも揃わず望む結果まで辿り着けません。
Time-bound(時間制約がある)
目標を立てる際は期限も設定しましょう。
その目標をいつまでに達成するのかを明確にすれば、間延びせず目標に対する意識を保てます。
また、すぐにできる短期的な目標や数か月~1年の中長期的な目標も立てておくと、どのようなアクションを取っていくのかが分かりやすくなるのでおすすめです。
心理的安全性の高いチームをつくる
新規事業や社内ベンチャーを立ち上げたのはいいものの、厳しすぎたりグダグダになったりで立ち消えになる、という場合も少なくありません。
その対処法として「心理的安全性の高いチームをつくる」というのが挙げられます。
Googleが取り入れたことでも話題になった、この心理的安全性の高いチームを作ることでどのようなメリットがあるのかを見てみましょう。
すぐに否定せず均等に話せる機会を作る
心理的安全性の高いチームを作るには、均等に発言できる機会を作るのが重要です。
上司が一方的に意見を伝えるのではなく、どんな立場からも均等に話せる場を作れば、メンバーは積極的に事業に関わろうという気になれます。
その際、間違ったことを言っていると感じてもすぐに否定してはいけません。
相手が言わんとすることを理解し、しっかり話を聞いたうえで意見を出し合いましょう。
業務以外で会話する機会を作る
業務内の会話だけでは密度の高い関係性は作れません。
そのため、業務外での食事や飲み会など、半ばプライベートなイベントを開催するのがおすすめです。
定期的に行うことでチームメンバーはどのような人なのか、どんな考え方をしているのかを共有できるようになります。
しかし、無理強いしたりお酒を強要したりするのは厳禁です。
感謝の気持ちを伝える
心理的安全性の高いチームを作るにあたり、尊重し合う気持ちは何より重要です。
手が回らないところを助けてくれたりあなたが助けたり、そして、助けられたなら「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたり。
こうしたことの積み重ねが、チームの空気を良くする結果に繋がります。
目的・目標達成可能な事業アイデアを考えよう
目的や目標を達成するためには、達成可能な事業アイデアを考えるのも重要です。
そこで、事業アイデアを考える時に役立つ手法を紹介します。
マンダラート
9×9のマスにアイデアを書き出して思考や目標を整理する手法がこのマンダラート。
野球選手の大谷翔平氏が行ったことでも知られるこの方法は、現在はビジネスでも広く使われるようになりました。
メインテーマに付随するテーマを書き込み、それぞれのテーマに対してできることを深掘りしていくのに役立ちます。
KJ 法
KJ法は思いついた事柄をカードに書き、関連性が高いものをグループ分けしてアイデアをまとめて行く手法のことです。
ブレインストーミング
ブレインストーミングもKJ法と同様に、思いついたことを書いていく手法です。
こちらは複数の参加者、もしくは1人で付箋やメモ帳に書いて行います。
マインドマップ
マインドマップは、中心となるテーマから関連する要素を放射状に書き記していく方法です。
人が脳内で行っている思考を紙に書いていくことで、自己分析をしたりアイデアを出したり、思考を楽にできるようにしたりといった効果が得られます。
社内ベンチャーを立ち上げるなら目的・目標を明確にしよう!
社内ベンチャーを立ち上げる時に大事なのが事業の「目的」と、定量的に計測できる「目標」です。
できるだけ具体的に目的を立てれば、それを達成するためのアクションが分かるようになりますよ。
新規事業の立ち上げで悩んでいるという人はぜひ参考にしてみてくださいね。
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